三井不動産カップ2022 バスケットボール女子日本代表 国際強化試合

　三井不動産カップ2023 (高崎大会)バスケットボール女子日本代表国際強化試合は最終日。第3戦もデンマークを相手に102-49で勝利。3試合とも2桁得点の活躍をした山本麻衣選手が三井不動産カップMVPに輝きました。3連勝した勢いとともに、高崎アリーナにお越しいただいた皆さんの声援をエネルギーに変え、6月26日(月)よりオーストラリア・シドニーで開幕する「FIBA女子アジアカップ2023」で前人未踏の6連覇に挑みます。

　最終戦へ向け、「ひとつの勝負にこだわり抜こう」と恩塚亨ヘッドコーチは気持ちを引き締めます。「第2戦では、これくらいで良いだろうという甘さや弱さが出てしまいました。世界との戦いはギリギリの攻防の中で、有意に立てるかどうかの争いです。そのためにも、ワンプレーワンプレーにこだわりを持って戦うことをみんなで確認しました」と臨んだ結果、第1クォーターから26-11と主導権を握ることに成功します。

　昨年のFIBA女子ワールドカップで露呈した「ディフェンスでスイッチされたときや、ポイントガードがディナイされたときに停滞してしまった課題はクリアされている手応えは感じています」という恩塚ヘッドコーチ。ガードを2人同時起用することが功を奏し、「ボールの停滞を少なくすることと、どれだけペイントアタックできるかが課題だと思っていました。その部分で、2ガードになったことで停滞せずにオフェンスができました」と宮崎早織選手も前向きに捉えています。宮崎選手自身は4本の3ポイントシュートを成功させ、チーム最多の20点を決める活躍しました。

　同じくポイントガードの山本麻衣選手も「2ガードで出ることによって、この3戦はボールの展開はスムーズにできていたと思います。でも、後半に相手がプレッシャーをかけてきたときに、少しミスが目立っていました。FIBA女子アジアカップは常にそのプレッシャーがかかる戦いになると思います。これで満足せずに、もっともっと上を目指してクォリティの高いバスケットができるようにしていきたいです」と話すとおり、さらに高いレベルを想定します。

　カナダ遠征を含めて国際試合を行い、デンマーク戦を経てFIBA女子アジアカップへ向けた強化を行ってきました。馬瓜ステファニー選手は、「フィジカルの強いチームと対戦できたことは、日本人同士で練習しているだけでは得られない経験です。リバウンドやディフェンスで押されても負けない部分などは、カナダ遠征やデンマーク戦を通じて課題もありました。三井不動産カップを通じて修正点もありましたが、そこをタイムアウト中にみんなで声を掛け合って、しっかりと解決策を見出せていました。もちろん恩塚亨ヘッドコーチから明確な指示も出ていたので、全員が遂行して戦えたことが良かったです」と成長を実感します。

　女子日本代表に初選出された星杏璃選手は、三井不動産カップを経て「自分の通用するところももちろんありました。一方で、リバウンドなどでは押し負けてるところが、海外のチームと対戦すると目立っていたと感じます。FIBA女子アジアカップまでの期間で、もっとリバウンドやパワーの面を意識して練習していきたいです」と課題を挙げるともに、経験値は着実にアップしています。

　チームとしての成長も見られ、馬瓜選手は「3試合を通して、自分たちのプレーにしっかりと集中してできていました。これから対戦する相手はデンマークではないですし、その違いをしっかりと意識して、FIBA女子アジアカップの初戦に向けて気持ちを持って行くことが大事になります」と言うように、オーストラリアや中国といったFIBAランキングトップ3との戦いに照準を合わせます。MVPの山本選手も同じ感想を述べ、FIBA 女子アジアカップへ臨みます。

「FIBA女子アジアカップではデンマーク戦のように簡単にボールを持たせてもらえず、強い相手だと思っています。でも、相手にディフェンスで壊されたとしても、自分たちの思うようなオフェンスをさせないようにしてきても、次のオプションを練習しています。昨年のFIBA女子ワールドカップでは、1番が絶対にボールをもらうバスケであり、起点がひとつしかなかったです。その起点を分散させて、いろんなところからペイントアタックし、シュートが打てる動きも練習しています。デンマーク戦のように簡単に行くことはないと思いますが、自分たちでタイミングやスクリーンのかけ方をしっかりしていけば通用すると思っています」

■FIBA女子アジアカップ2023 予選ラウンド日程
6月26日(月)16:00 日本 vs チャイニーズ・タイペイ
6月27日(火)12:30 日本 vs フィリピン
6月28日(水)18:30 日本 vs オーストラリア